対策書の書き方(対策効果確認)
⑰ 対策効果確認
対策の効果確認は、対策実施後に不良が削減されて効果を上げているかを確認し、その結果を報告します。
効果が分かるのはもちろん対策実施日以降になりますので、対策書提出期限以降になる事も多いかと思います。
その場合は、効果確認予定日だけ書いとけばいいと思います。
それで提出すれば、客もその日に確認の連絡が来ると言うのはあまりないと思います。
対策書の提出期限以内に効果確認ができれば、「対策前不良率**%、対策後不良率XX%であり、効果ありと判断します。」と書きます。
■ 最適な対策後の発生率は?
対策後不良率は、可能であればゼロ%にするのが賢明です。
しかし不良率10%の項目が、対策により急に0%になるのは考え辛いので、この場合は1%とか3%にしても良いかもしれません。
(10%が急に0%になるなら、「今まで何やってたんですか!」って逆に言われます。)
でも数%でも発生していたら、「まだ発生してるんでしょ?」って追加対策を求められることも考えられます。
この場合は、「発生は数%に改善されたが、ゼロにはなっていないので***の検査方法にて確実に検出できるようにします。」とか説明しましょう。
「***の検査方法」は、だれが見ても100%検出可能な検査方法でなければなりません。
それでも、厳しい客であれば「発生が防げないなら流出の可能性は残る。」って言ってきます。
■ 客先への対応と社内の対応
実際の対策効果の有無にかかわらず、対客先には効果有りと連絡し、社内ではとりあえずは検査で何としても流出を食い止めます。
再発さえしなければ、騒がれる事もありません。
社外的には少しでも早くクローズさせ、工程や出荷前の検査で流出を食い止めているうちに、早急に実際の対策を実施できるように動きを掛けなければなりません。
いつまでも検査に頼っていれば人の負担も大きいですし、いつかは検査漏れも発生します。
もしも対策後に流出してしまった時は、「実施した対策が守られていなかった。」と言う説明は避けましょう。
客先も、約束事を守らない(守らせる事が出来ない)事に関しては、非常に敏感なはずです。
万一の再発時には、「対策の指示の仕方が***の為不十分で、作業者が理解しきれなかった」とか、全く別の発生要因を探し出してまとめましょう。
どちらにせよ、再発は大きな怒りを買うのは間違いありません。
少なくとも、流出対策が不十分という事になりますので。
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2019/02/06