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考えが浅い人の傾向

2019/02/23

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様々な人が集まる会社と言う組織の中で、考えの浅い人に出会う事があります。

本人としては判断が早いと思っているかもしれませんが、今一歩踏み込まれていないので、発言が的を射ておりません。

勝手な思い込みで、こちらとしてはいい迷惑です。

(深く考え過ぎて判断できない人や判断に時間が掛かり過ぎる人も迷惑ですが。)

それが管理職であれば尚更です。

そもそも管理職の人が判断しなければならない事は、簡単に判断できる程単純な内容ではありません。

他部署への影響、客先への影響、コストへの影響、人のメンタルへの影響。

判断を早くする事は重要ですが、深く考えもせずに判断するのは禁物です。

考えが浅い人の傾向

考えが浅い人の傾向を挙げてみました。

1)日常的に物事に関心を持っていない

日常的に問題意識を持ち、様々な事について考えを巡らせていれば、思い付きで言葉が口から出る事はありません。

人と話をする時には問題について話し合う事が多いと思います。

常に問題について「なぜ?なぜ?」と考え、その解決策を考えている人であれば、とっさの会話でも自分の考えを整理して説明できるはずです。

思い付きで話す事はありません。

日常的に物事(問題点)について関心を持っていない人は、他人事で仕事をしているのでしょう。

上の立場に立つ人とは思えませんね。

2)相手との温度差がある

こちらが求めている回答がもらえない時、「そんなのこーしとけばいいだろ。」的な適当な回答をされた時、こちらと相手との温度差があるのかもしれません。

その温度差により、軽く見られているのかもしれません。

特に「当事者」と「第三者」と言う関係でありがちです。

客からのクレームに対して対応しなければならない「品証部門」と、自部署の問題であるにもかかわらず他人事の「製造部門」。

客がどんどん突っ込んで問合せしてくるのに、思い付きでしか答えない製造課長。

明らかな温度差です。

(もしくは深く考える能力が無いか。)

3)事の本質を理解していない

こちらからの質問の意図を理解していない人も、浅い答えしか返ってきません。

例えばキズ不良が発生している状況で、

「何が原因?どうしたらなくなるの?」

と言う質問をしたとします。

その意図は、

「人の管理ちゃんとできていますか?ポカヨケで対策出来ていますか?」

「管理できていない、ポカヨケ出来ていないなら、誰でもキズ不良発生させてしまう可能性ありますよね?」

の様な、根本的で恒久的な内容で対策を取りたいと考えている筈です。

しかしその意図を理解せず、

「***さんの取り製品扱いが悪いから発生した。注意しとく。」

「***さん以外は製品取り扱い問題ないんだから、何で注意しなきゃいかんのだ!」

のようにです。

物事の本質を理解しようとせず表面だけを取って処理しようとすれば、考えも浅くなってしまうでしょう。

4)易きに流れる

簡単な方を選んでしまうという事です。

「簡単な対策」と「少し手間の掛かる対策」

この2点の選択肢があった場合、「継続できる内容か?」「根本的に原因を排除しているか?」などの影響を考慮せず、「簡単な対策」を選ぶ人。

本来であれば、多少手間が掛かっても確実に対策出来る対策を実施する様に判断しなければなりません。

言ってしまえば、そこまで考えが回らないから易きに流れているのです。

若しくは、易きに流される性格だから考えが浅いのか。

どっちなんでしょう!?

5)めんどくさがり屋

深く考えない人は、そもそもただの面倒くさがり屋さんなのかもしれません。

自分の興味あること以外は深く考えたくない。

頭を使いたくない。

仕事をしている上では、そんな性格どうなんだろうかと思いますが。

でも実際にそんな人もいるんですよね。

「細かい事ごちゃごちゃ言うな!」

って人。

どうでも良い事なら、こっちもそこまで突っ込んで聞かないって。

6)他のせいにする

単純に、

「考えが浅い=6割くらいの結果しか出せない」

と考えても差し支えないと思います。

だから、失敗したり期待通りの結果を得る事ができなかったりします。

そこで反省する人は、将来的には物事を深く考える様になるでしょう。

しかし、誰からの指導も受けなかった人は、自分の判断が間違っていないと考えます。

なので、結果を環境のせい、人のせい、会社のせい、上司のせい、部下のせい・・・、と言いがちです。

これだって、少し深く考えれば「自分の考えが浅かったせい」ってのはすぐにわかる話だと思うんですが。

そもそも深く考えないから、自分が悪いって結論には至らない。

悲しいスパイラル・・・。

7)深く考える術を知らない

何だかんだ書きましたが、結局行きつくところはここなんじゃないかと。

品質管理ではお馴染みの「なぜなぜ分析」みたいなものですが、思考をどの様に展開すれば深掘りできるかが分かっていないかもしれません。

そこはトレーニングしかないですよね。

若い頃に上司からその様な指導を受けてきた人は、スキルとして身に付いていると思います。

若い頃の苦労は買ってでもしろって、本当なんですよね。

苦労はしたくないに決まっていますが、40代、50代にただのオジサンにならない様に頑張りましょう。

もしあなたがオジサンになってしまっていたら、思考の深い人と会話を持つようにしましょう。

そしてそこから学ぶしかありませんよね。

何故考えが浅いといけないか

そもそも中身のない判断をする人は、幾ら早い決断をしても空っぽです。

薄っぺらい人間とみなされます。

口が達者な人は、「口だけの奴」。

あまりしゃべらない人は、「的外れな奴」。

そんなレッテル貼られてしまうでしょう。

本人が空っぽで薄っぺらなだけならいいんですが、6割程度の結果しか出せないんじゃ、会社として困ります。

若い人なら指導すれば良くなる可能性は有りますが、30代、40代以降になると指導してくれる人も減っていきます。

そして陰口叩かれるだけの人間に・・・。

一番良いのは「深く」「早く」判断する

一番良いのは、早い判断だが、深く考慮されている事です。

それは頭の良さもありますが、経験のなせる業とも言えるでしょう。

経験を積むまでに、しっかりと考え込んできた過去があり、様々な決断で失敗したり成功したりした経験がある。

だから、直ぐに判断して差し支えない内容と、ちょっと時間をおいてでもじっくりと考慮しなければならない内容を理解している。

その様なレベルまで達するには、トレーニングが必要です。

じっくり考える事を繰り返し、早く判断できるようになる。

薄っぺらな人間にならない為にも重要な事だと思います。

あなたは大丈夫ですか?

特に、「判断は早くする」と心掛けている人。

「深く考えろ」って、「ゆっくり考えろ」って意味ではありません。

本当に、本当にあなたの判断は的を射てますか?

経験を積んでゆけば、瞬間的に判断できる事も多くなると思います。

上に挙げた例に当てはまっていそうなら、少しだけ自分の発言や判断を見直してみては如何でしょうか?

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