添付資料の注意
① 選別指示書
選別するにあたりどの様に選別を行うかを検査員へ指示する文書です。
従って、誰が行うのか、何の項目を選別するのか、何の器具を使って行うのか、どの様に行うのか、選別後はどの様な表示をするのか、の詳細を記載しなければなりません。
また、客先からは選別の妥当性に関して問われる事があります。
検査員は適切か?検査器具は適切か?検査方法は適切か?などです。
その書類を提出する事で、流出が確実に防止できるかを客先で判断します。
② 作業指示書、標準書
対策実施した内容を文書化します。
誰が見ても容易にわかるように、写真、太字、赤字で表示するようにしましょう。
提出する際は、改善前の指示書と改善後の指示書を添付すると、何処が変わっているか客が理解し易くなります。
特に作業ミスや指示書内容の問題を発生原因とした場合は有効です。
また、資料には作成日や更新の履歴も記載する事になりますが、日付は対策実施日と矛盾しないように気を付けましょう。
③ 裏付けデータ
裏付けデータとして、社内の生産記録を提出する事もあります。
または、品質状況の確認をしたい為と言われ、検査のデータなどの提出を要求されるときもあります。
この様なデータを提出する場合、例えば生産記録の場合は問題となっている項目以外で管理幅からの外れが無いかを確認しておきましょう。
管理幅からの外れがあれば、余計な所で無駄なツッコミが入りかねません。
本来の項目と関係ない個所は、迷わずデータを修正して提出しましょう。
(ただし、後々客が工場に来る可能性がある場合は隠し通せるように気を付けてください。)
また、検査のデータで不良が多発している場合は、業界水準まで調整した方が無難です。
不良が多発していると知られたら要らぬツッコミが入りますし、問題の論点が変わってくる可能性があります。
また、発生率を調整した後、ロット毎の投入数がばらついたりする事もありますので、気を付けましょう。
(ロットの出荷数と不良率から投入数が逆算できますので、数字を弄る場合は矛盾点が出ない様に徹底的に確認しましょう。)
2017/02/01