対策書作成の技術

スムーズなクレーム処理には技術が必要です!

第一報の報告

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第一報の報告

クレームを受けると、「○○時間以内に第一報を報告せよ。」との指示が来る場合があります。

そんな時は自社の営業ですら敵のようです。

正直「もっと時間くれよ」と思いますが、トラブルを起こしてしまった以上は相手の指示に従う他ありません。

第一報を要求してこない客先であっても、報告した方が良い印象を与える事が出来るので、余裕のある方は報告するようにしましょう。

■ 報告内容

報告内容は、客先から指示がある場合がありますが、指示の無い場合もあります。

指示がある場合はそれに従います。

この時点では客先の要求する必要最低限の情報に抑え、余計な情報を出さないようにしましょう。

内容の指示が無い場合には、次の項目が含まれていれば問題ないと思います。

・現品or写真を確認した結果の判断結果
・社内在庫の有無と在庫品選別結果
・可能であれば、その他の暫定処置
・選別品出荷時の識別方法
・工程での変化点の有無
・調査結果(対策書)の提出日

他にもあるかもしれませんが、こんなところでしょうか?

この時点で考えられる要因などを連絡してしまうと、最終報告書も同じ内容で書かないと、変に突っ込まれる可能性が出てきます。

なので、「原因は調査後報告します。」に留めておいた方が良いと思います。

■ 安心感を与えれればGOOD

客先に安心感を与えるのに一番大切なのはスピードです。

先ずは、次に納入する製品が間違いない事を、在庫選別して「次回以降の出荷品は品質確保しました。」と言い切る事で、客の懸念事項は一つ無くなります。

なるべく早く連絡する方が印象は良くなります。

また、客先在庫を早急に良品と差し替えるか、選別に出向く事で、客先製造ラインへの影響を最小限に抑える事が出来ますので、また安心感を与える事が出来ます。

ここまでは、人手も掛かるし場合によっては費用も発生します。

積極的に動けば「スピード対応」と評価されますし、消極的だと「対応が悪い!」と言われます。

よく言われますが、選別などは品質に関する不良以外の出費です。

品質を向上させる事が出来なかったペナルティーと捉えて、どうせ出費があるのだから積極的に動くようにしましょう。

初動が上手くいけば、客の迷惑も最小限に抑える事が出来るので、その後の対策書提出迄の流れがスムーズにいくと思います。

少なくとも、初動が悪くて客先を怒らせてしまった時と比べれば、やり易くなるでしょう。

上手くいけば、対策書の内容に対するツッコミも、ある程度は軽くなるかもしれません。


 

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2017/02/01