対策書作成の技術

スムーズなクレーム処理には技術が必要です!

タップ未加工再発プレゼン資料と対策

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「文章の説明だけでは分かり辛い!」

と言う方の為に、具体的資料をお見せします。

丸々コピーして使用するのは禁止です。

あくまでも参考に、自社のケースに当てはめて考える為のベースにしてください。

客先へ説明時にプレゼン資料として使用した内容なので、対策書はこれをベースに要点を絞り記入します。

再発で客がかなり怒っていた為、全部の要因を考慮した内容でまとめております。

事例に関してはタップ未加工が再発した際のものです。

資料の構成

プレゼン資料は次の内容で構成しました。

1)工程の説明
2)過去のクレーム履歴(発生)
3)過去の発生対策実施状況
4)過去のクレーム履歴(流出)
5)過去の流出対策実施状況
6)特性要因図による発生原因絞り込み
7)発生原因のまとめ
8)なぜなぜ分析による真因の調査
9)発生原因に対する対策
9-1)発生対策(手順間違い)
9-1-1)発生対策(手順間違い資料)
9-2)発生対策(未加工品混入)
9-2-1)発生対策(未加工品混入資料)
9-3)発生対策(カウンター照合不備)
9-3-1)発生対策(カウンター照合不備資料)
10)特性要因図による流出原因絞り込み
11)流出原因のまとめ
12)なぜなぜ分析による真因の調査
13)流出原因に対する対策
13-1)流出対策(ピンゲージスキップ)
13-1-1)流出対策資料
13-2)流出対策(検出漏れ)
13-2-1)流出対策資料
14)対策後の工程
15)対策実行スケジュール

これを目次として1ページ目とします。

※「おまけ」ページを最後に追加しました。※

16)おまけ センサー導入不可の場合

1、工程の説明

写真付きで対象製品がどの様な工程で加工されるかを説明します。

発生工程と流出工程が分かる様にします。

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2、過去のクレーム履歴(発生)

再発なので、過去に受けたクレームとその時実施した対策を記入します。

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3、過去の発生対策実施状況

過去に実施した対策と、それが現在適切に運用されているかを説明します。

再発のは2つの原因があります。

1つは、過去の対策が不十分だったこと。

もう1つは、過去の発生時に全ての発生の可能性を潰せていなかったこと。

この内容では、過去の対策が完全に食い止める事ができる内容であったか、合わせてその内容が確実に実施されているかを検証し記述します。

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4、過去のクレーム履歴(流出)

過去に発生した際の発生原因とその時実施した対策をまとめます。

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5)過去の流出対策実施状況

流出対策で実施した内容が適切に運用されていたかを検証し説明します。

ミスの発生する可能性があるのであれば、素直に検証不足であったことを認めてその旨記述します。

前回の対策は確実に行われており、別要因で流出しているのであれば、ここの結論は「前回の対策は確実に実施されている。」とします。

その場合流出の原因は別にあった事になる為、後のページで分析説明します。

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6)特性要因図による発生原因絞り込み

特性要因図(魚の骨)で全ての要因を書き出します。

今回の発生原因に全く関係ない事でも、全て残らず書き出します。

再発であれば、前回の対策で不十分だった要因も載せておきます。

その後、発生原因と因果関係の無い項目に関しては黒字のままとし、発生原因であると考えられる項目は赤字とします。

その際何故因果関係が無いと判断したかを、理論的に説明できるようにしておく必要があります。

手間掛かりますが、発生と流出は分けて作成します。

問題が大きければ大きい程、手間を省こうとすると客に見透かされて突っ込まれる原因になりますので、手間を惜しまない様に。

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7)発生原因のまとめ

この発生原因のまとめは、特性要因図で赤字で残した原因を記述しているだけです。

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8)なぜなぜ分析による真因の調査

苦手な人も多いのではないでしょうか?

なぜなぜを5回繰り返し、真因を探る分析です。

特性要因図であぶり出した原因の真因を追求するステップとなります。

そして、この次に真因に対して対策を行うと言う流れで報告は進みます。

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9)発生原因に対する対策

先ほどのなぜなぜ分析の「真因を取り除く対策」を実施します。

今回のケースでは、

(1)単純作業の繰り返しで集中力欠如

これに関しては作業注意だけでは作業ミスを起こすに決まっていますので、センサーを導入しました。
センサーで作業ミスを検知する考えで、真因を潰します。

(2)目視の為見逃した
(2)入り数が多過ぎて見直しが雑になった
(2)入り数が異なる事があり、照合での管理の信頼性が低かった
(2)タップ作業者が生産優先で再確認時間を十分確保できなかった

これに対しては、
・再確認はピンゲージで行う
・一箱の入り数を減らす
・入り数を計量器で計測
・カウンター差異があった場合移動禁止処置

(3)加工前品が間紙に紛れ込んだ
(3)加工前後品が隣接している

これに対しては、
・そもそも間紙を使うからいけないので、間紙を撤廃。
・隣接は混入の危険がある説明をし、加工前後の置き場を離す。

と言う対応を取りました。

この後の9-1~9-3で対策の具体的な説明を行ってゆきます。

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9-1)発生対策(手順間違い)

手順間違いを防止するセンサーについての具体的な説明です。

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9-1-1)発生対策(手順間違い資料)

文章だけでは分かり辛いので、図や写真で捕捉します。

プレゼンなので、視覚に訴える事が重要です。

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9-2)発生対策(未加工品混入)

未加工品が混入した事に対する対策の説明をします。

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9-2-1)発生対策(未加工品混入資料)

写真で改善前後を説明します。

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9-3)発生対策(カウンター照合不備)

カウンター照合が上手くいかなかった原因分析結果からの対策を詳しく説明しています。

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9-3-1)発生対策(カウンター照合不備資料)

写真で改善前後の写真を掲示し説明できるようにします。

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10)特性要因図による流出原因絞り込み

発生原因と同じく、(再発の場合)前回の流出対策で提出した内容も含め、全ての要因を書き出します。

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11)流出原因のまとめ

特性要因図で絞り込んだ発生原因をまとめます。

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12)なぜなぜ分析による真因の調査

流出原因と対策は難しいですね。

対策書の書き方(流出原因と調査結果)でも流出原因の種類をまとめましたが、対策としてポカヨケを考えるのは本当に難しいと思います。

一旦不良を流出させてしまった以上は、費用を掛けずに今後の流出を保証するのは正直難しいのかもしれません・・・。

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13)流出原因に対する対策

それぞれの流出原因を掘り下げて調査した真因に対しての対策を記載します。

ちゃんと継続できる内容を対策とする様に心掛けましょう。

この場合、検査員負担増により手順ミスはタップ検査員を分ける事で手順間違いによる流出を防ぐ対策で、ポカヨケになっていると言えます。

また、ピンゲージの使用方法が適切でない(斜めに入れていた)事で判定ミスをしてしまった件に関しては、ピンゲージからボールゲージに変える事でポカヨケになります。

「指導書を準備し正しい検査方法の指導」に関しては重要ですが、ポカヨケにはなりません。

1ヶ月、半年、1年後にはほとぼりも冷めて、その重要性すら皆忘れているでしょう。

人間とはそんなものです。

あなたが過去に対策実施した内容でも同じじゃないでしょうか?

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13-1)流出対策(ピンゲージスキップ)

流出原因に対する対策で記述した内容について、具体的に解説します。

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13-1-1)流出対策資料

実施した改善前後の写真(又は書類)を載せます。

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13-2)流出対策(検出漏れ)

同じく検出漏れの原因を深堀して得た真因に対しての対策を具体的に説明します。

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13-2-1)流出対策資料

検出漏れのエビデンスとなる写真や資料を載せる様にします。

この時はボールゲージも注文中であり、指導書も準備中だったので、資料は無しで客先に説明しました。

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14)対策後の工程

対策後にどの工程でどの様な改善をしたか、工程が追加になったのであればどこに追加されたのかを分かる様にします。

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15)対策実施スケジュール

それぞれの対策を誰がいつまでに実施するかを「計画」「実績」記入できる様な表にします。

実際の社内での展開も、その表を見て行動するようにしましょう。

とにかく大切な事は、客への流出を確実に食い止める手を打つ事です。

アクションが遅れれば客の怒りも損害も増えていきます。

早い段階で客への流出を食い止める動きを全社一丸となって掛ける様にしましょう。

(当サイト上で今回は特に実施計画は開示しませんが、皆さま各社で活用されている計画書を添付するようにしてください。)

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16)おまけ センサー導入不可の場合

センサーは「加工していない場合は良品箱のふたが開かない」とか、「加工していないのに良品箱に入れたらブザーが鳴る」などがあります。

ただ、お金を掛ける事ができない会社も多いと思います。

その場合は「時間を掛ける」しかありません。

「手順の明確化」や「作業注意」だけではポカミスを防ぐことはできません。

タップではありませんが、弊社ではボルト溶接の未加工対策でセンサー導入が会社に許可されず、検査工程を追加しました。

加工後に製品を置く場所を10マス作り、加工後の製品が10マス分埋まったら検査をする。

10個単位で加工が終わったら検査すると言う流れです。

その検査後の10個を良品箱に入れると言う流れにしました。

タップ未加工であれば、その検査にはボールゲージを使う事になると思います。

設備稼働率は若干落ちますが、次工程に不良を流さないと言う意味では発生と流出防止に効果を上げています。

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2022/10/16