対策書作成の技術

スムーズなクレーム処理には技術が必要です!

カンバン刺し間違い対策

2019/06/09

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どうしても人手に頼らざるを得ないカンバン刺し。

自動車関連の部品を供給されている会社であれば、経験ある方も多いのではないでしょうか?

私の勤めている会社でも、別の品番の箱にカンバンをさしてしまいお客様ご立腹のクレームが発生しました。

どんなミスも発生対策から考える!

人が行っている以上はミスが発生します。

一番に考える事はポカヨケで、誰がやっても間違えない仕組みを作る事です。

ただ、カンバン刺しの場合自動化などは難しいですね。

ダブルチェックはどうでしょうか?

ダブルチェックも発生対策にはなりません。

あくまで別の人が確認をして、漏れの発生しない様に最後の砦を強固にするだけです。

それはそれで効果もあり有効な策ではありますが、品質管理の考え方からすればNGです。

あくまでも、間違い自体を発生させない仕組みを考える事が第一です。

品質管理業務に携わっていない方はその様な意識が薄いので、根本的な発生を潰せずに、同じ問題を再発させがちです。

原因と対策

発生原因は、類似品番であった事からの見落とし。

なぜなぜ分析をするともっと深い所に原因がありそうですが、今回は追及の浅い客だった為、単純な「見落とし」としました。

少し掘り下げなければ対策も取りにくいので、客先への報告とは別に何故見落としたのかを考えました。

1)品番との照合が必要

2)品番は数字の羅列で全部の数字同士をチェックする必要がある

3)沢山の製品で数字の羅列をチェックしたので、類似品番で確認ミス

という事で、品番と言う数字の羅列同士のチェックだけではミスの発生する確率が高いという結論になりました。

対策としては、数字よりも簡単に照合できる方法を考えます。

カンバンの一角に製品ごとに異なる色を付けてもらい、トレーの色をそのカンバンに付けた色に合わせます。

もしくは、社内で運用している現品票の色をカンバンの一角に付けた色と合わせ、色同士を照合するようにします。

原因の掘り下げは必須!

数字の羅列同士を照合するよりも、色が合っているかを見る方が簡単です。

当然カンバン自体を刺す時は品番を確認しなければいけませんが、正誤の確認は色が合っているかを見た方が早いし正確ですよね。

ある程度原因を掘り下げ、「数字の羅列同士を比較していた」事を突き止めた為、数字の羅列よりも簡単な「色」で管理すると言う対策が出てきました。

これが、原因を掘り下げず原因をただの「見落とし」とした場合、対策は「見落とさない様にする。」となってしまいます。

結果、「しっかり見る。」とか「ダブルチェックする。」と言う何とも抽象的と言うか、あやふやな対策になってしまいます。

当然再発の恐れも高いですよね。

今回は客が怒っていましたがあまり追及するタイプではなかったので、この様な対策で終わらせました。

もっと細かい客であれば、もっと原因を掘り下げて、しっかりと原因を潰す対策が要求されていたかもしれません。

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