対策書作成の技術

スムーズなクレーム処理には技術が必要です!

原因調査できない製造に教育する方法

2019/06/09

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不良が発生した時、クレームが発生した時、当然再発を防止する為に対策を実施する必要があります。

品質管理の教育を受けていない製造では、経験や直感に頼った対策になりがちです。

根本的な改善が出来ていない分、ちょくちょく再発してしまう事を繰り返しているのではないでしょうか?

品質部門が教える

近年では従業員教育の重要性も様々な所で耳にします。

品質管理部門であればその事は十分承知のはずで、勉強しない製造部門、又は教育の機会を与えない会社に対して憤りを感じている人も多いでしょう。

でも、憤りを感じていても状況は変わりません。

製造部門が問題解決に前向きな場合にしか有効ではありませんが、品質部門が教えましょう。

とは言っても、座学で教えた所で実務に使ってもらえるかと言えばそれは無理だと思います。

経験を積めば問題対処が上手くなりますので、経験を積んでもらう様な教え方をします。

と言うか、教えている事を悟られない様に教える方法がベストです。

分析無くして対策なし!

通常製造で発生した問題に対しては、社内クレームを発行して製造の回答を待つか、ある程度の原因と対策を話し合い、後は製造のアクションに任せるやり方が多いと思います。

でも、上手く掘り下げる事ができなければ対策もイマイチです。

「分析無くして対策なし」

ですから、分析方法を一緒に考えてあげるんです。

回りくどい事をする必要はありません。

みんな忙しいんです。

すべきことは一つ。

「なぜなぜ分析」です。

物事を深く考える癖をつける為に、深く考える方法を教えてあげましょう。

最初は「そんな事あり得ない。」とか「そんなの分からない。」と言われるでしょう。

そんな時、決して理屈っぽくならないでください。

そんな場合ではないかもしれませんが、楽しみながら一緒に深掘りするような感じでやりましょう。

事前準備しておこう

例えばなぜなぜを5回まで掘り下げたいのであれば、製造との打ち合わせ前に自分で5回掘り下げておきましょう。

慣れた人でもなぜなぜを4回、5回掘り下げるのは容易な事ではありません。

何も準備せずに打ち合わせをすると、製造の人からも

「それ見た事か、お前だって3回までしか掘り下げられないじゃないか。」

と言われておしまいです。

しっかりと考え続ければ、5回まで掘り下げる事は出来るんだよ。

という事を分からせる為にも、5回まで掘り下げてから打ち合わせに臨みましょう。

何度も繰り返しているうちにパターンが理解できて来ると思いますので、徐々に製造の人に自分で掘り下げてもらいます。

たまに品管が修正しながら、正しい掘り下げができる様になってくるでしょう。

根気よく、長期的な視野で

製造の人が自分で

「再発しない対策を打つには、掘り下げて考える必要があるんだな。」

と思ってくれるまで半年かかるかもしれませんし、一年かかるかもしれません。

1ヶ月で全てが完了すると思って詰め込もうとすれば、嫌がられるに決まっています。

問題が発生した時には、自然に(無意識に)掘り下げた考え方ができる様になる事が最終的な目標です。

長期的な視野で、来年の今頃には良くなる事を信じながら。

一歩一歩進んでいきましょう。

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